夏の鳥観は涼しい高原にかぎりますね。しかし”森”では鳥探しは難しい。ということで、次なるターゲットを"草原"に決め、いつものようにインターネットで情報収集。すると、朝霧高原という素晴らしいポイントがあることを知りました。富士山の西麓に広がる朝霧高原。インターネットで得た情報によると、朝霧高原には広い草原があり、そこを飛び交ったり草や花に止まるノビタキやコヨシキリに会えるらしいとのこと。楽しみです!
まずは最初のポイントへ寄ってみました。駐車場で車をおりるとさっそく何かのさえずりが聞こえてきました。今入ってきた道路は、丘の斜面を回り込むように出来ていて、外側は針葉樹の林で、針葉樹の天辺が丁度良く目線の高さに揃っています。そこを注意深く見渡すと、さえずっている鳥の姿を見つけました。双眼鏡で確認すると、それはホオジロでした。
しかし・・・このポイントは広い公園で、草原というより芝生の広場。地域の人たちでしょうか?大勢の家族連れが来ていて子供達がサッカーをしていました。ここはノビタキが飛び交う草原じゃないと判断し、次のポイントを目指すことにしました。
次のポイントの起点は道の駅です。道の駅に車を入れ、そこから歩いて草原を目指すらしいのですが・・・。いったいどこが目指す草原なのかさっぱりわかりません。道路は交通量がけっこう多く、道の両サイドは牧草地。牧草地に鳥がいるのかな?道の駅から道路を渡って向こう側遠くに山が見えるけど、途中に潰れた牧場の跡地とか畑があって、とてもそんな雰囲気じゃなさそうです。色々悩みながら付近をウロウロしました。
そしてようやく見つけた”それらしい草原”に入ってみました。草原と呼ぶにはなんだか砂利が多くて草地はまばら。しかも草は背丈が高くて、そこに止まる鳥の写真なんて取れそうにありません。でもまわりの林からはホトトギスやカッコウ、ウグイスの鳴き声が聞こえています。しばらくすると慣れた感じの同好者もやってきました。その人は草原(?)の中へズンズン入って行ってしまいました。何か目印でもあるのでしょうか?草原の中ほどにある木立の周りを、何かを探すように歩き回っていました。
少し離れたところにある木に、珍しいことにウグイスがいるのを見つけました。木の枝に止まってさえずったり、枝をしきりに移動したりしていました。ちょっと遠いのと木の葉が邪魔で、写真に撮ることはできませんでした。待っていても全くほかの鳥が来ないので、道の駅へ休憩しに一旦その場を引き上げました。
ゆっくり休憩(車で昼寝)した後、再び先ほどの草原(?)へ行きました。草原(?)の中へズンズン入っていった同好者はもう帰ったようでした。あの人が何を探していたの気になったので、同じ方へ行ってみました。すると驚いたことに、草原(?)だと思っていたところは実は草原の途切れた砂利の空き地でした。砂利の空き地の向こうはまた草原が始まっていて、その草原の手前に小さな池がありました。池なのか人口のため池なのかわかりませんが、さっきのあの人は、もしかしたらこの池に水浴びにくる鳥を狙っていたのかもしれません。わたしもそこでしばらく様子をみましたが、飛んでいるのはツバメばかり。ノビタキもコヨシキリもまったく気配がありませんでした。
鳥の代わりにわたしの前に現れたのは、なんと野うさぎでした。しかもこの野うさぎ、まったく警戒心がないようで、何故かわたしに向かってまっしぐらに走ってきたのです。慌ててシャッターを切りました(笑)
残念ながら、ほんの少し手前でクルリと向きを変え、池のある草むらへ入って行ってしまいました。あっという間の出来事でしたが、これが今日一番のエピソードになりました。
それから、池のずっと向こうにある木の天辺で、カッコウが鳴いているのを見つけました。初見カッコウです!テレコン付けて頑張りました。野鳥図鑑に書いてある通りのポーズで鳴いていたので思わず笑っちゃいました。
今日の成果はこれだけです。カッコウが飛んでいってしまったのと、急に雲行きが怪しくなり、遠くで雷が鳴り出したので、引きあげることにしました。車へ戻って片付けている最中、なんとお目当てのノビタキらしき鳥が飛んでいくのを見かけました。あまりに一瞬のことだったため、それがハッキリノビタキだったかどうか定かでありません。なんとなく、頭が黒くてお腹がオレンジに見えたように思ったので、ノビタキと思っただけです悪しからず。コヨシキリには合えず仕舞いでした。
富士山の西側を回っての帰り道。何気なく富士山の山頂を見ていたら、雪が積もったように白くなっているのに気づきました。さきほどの雷は富士山に雪を降らせたのでしょうか・・・。翌日知ったことですが、この山頂の積雪らしき白いものは、なんと雹とのこと。白く積もるほどの雹ってどんなでしょう?不思議ですね。
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