朝霧高原で"草原の鳥"に会えず敗北したわたしは、さらにインターネットで情報収集。すると、今度は栃木にあるポイントを知りました。ここで撮ったというノビタキの写真をアチコチの同好者さんたちが公開していて、今度こそは間違いなさそうだと確信しました。楽しみです。
天気はいまひとつの予報だったので、初日の今日は朝もわりとゆっくり出て、目的地には午前10時頃着きました。その昔近くまで観光しに来たことがありましたが、ここの高原は初めてです。本格的な鳥観は明日にするつもりなので、まずは付近の探索です。はじめに予約した宿の場所を確認するため湯ノ湖へ行きました。
宿の近所にビジターセンターがあったので、観光ガイドかハイキングコース案内のようなパンフレットがないかな~と、そこへ入りました。館内にはハイキングコースの紹介や、季節の動植物の紹介がわかりやすく貼り出してありました。特にありがたかったのが、大きなハイキングコースの地図上に、鳥の名前が書いてあったことです。お目当てのノビタキの名前もしっかり書いてありました。しかも写真付き。そこには"高原の黒ずきんちゃん"と書いてありました。なるほど、夏羽のノビタキはまさに黒ずきんちゃんですね(笑) 欲しかったハイキングマップは「○○自然ふれあいガイド」という有料(200円)の冊子だったのですが、これにもコース上に植物や鳥の名前が書き込んであり、初心者のわたしに丁度良かったので買いました。
空は相変わらず曇っていて、いつ雨が落ちてきてもおかしくなさそうな感じです。でも時間がたっぷりあるので明日の下見をすることにしました。広い駐車場のある付近を起点に決め、草原のコースへ入りました。
コースへ入ると、さっそく左のミズナラの林からキビタキ、右のカラマツからイカルのさえずりが聞こえました。キビタキの姿は見つけられませんでしたが、イカルは双眼鏡で確認できました。群れでいるようでした。まもなく大きくてよく通る声のさえずりと、コヨシキリかオオヨシキリのような鳴き声が聞こえてきました。しかも大くてよく通る声のさえずりは、すぐ近くから聞こえてきます。そこは休憩場のように開けた広場だったので、木道を降りてよくよく探してみると、ズミの枝で黄緑色のアオジがさえずっているのを見つけました。よほどそこが気に入っているのか、ずいぶん長い間そこでさえずっていました。
アオジを観察中、背後でときどき「キエ~~~ッ!!」という大きな奇声がするので、何が出たのかとビックリして様子を伺ってみると、なんとそれは鹿でした。家族なのか群れなのか数匹の鹿がぴよーんぴよーんと飛ぶように走って行くのが見えました。鹿ってあんな鳴き声をするんですね。
アオジが飛んでいってしまったので、木道を先へ進みました。木道の左側に川、右側に草原が広がっています。川にはいい感じの倒木が多くあり、ミソサザイがいそうだなぁと思って耳を澄まして歩いたのですが、残念ながらあのさえずりは聴こえませんでした。右側の草原を注意深く見ていると、なにか小鳥が飛んでいるのを見つけました。しかも複数いるようです。双眼鏡で確認すると、お目当てのノビタキ、しかも親子でした。
この写真では小さくてわかりにくいですが、ノビタキ親子のすぐ近くに、何故か違う鳥がいました。面白いですね。双眼鏡で観察したかんじでは、ニュウナイスズメのように見えました。
お母さんノビタキがせわしなく給餌していました。見事虫をキャッチしところをカメラに収めることができました。ラッキー!
お父さんノビタキはどこへ行ってしまったのでしょう?草原を探すと・・・いました!ちょっと離れた低木の天辺に止まっていました。
しばらくすると、わたしの立っている場所のすぐ目の前をノビタキ夫婦が飛び回り、近くの木の枝に止まってくれました。お母さんノビタキは「さあ撮って」と言っているようなサービス満点のポーズです(笑)
お父さんノビタキは近くでみると羽がボサボサでした。子育てに疲れているのでしょうか・・・(^^;;
後で知ったことですが、このときのボサボサの羽は、早くも夏羽から冬羽への換羽が始まっている状態らしいです。
ノビタキを観察している間に、いつの間にかホオアカがいるのも見つけました。高原って本当に鳥がたくさんいるんですね。
夢中になっていると雨がとうとう降ってきました。レストハウスで買った透明のビニール傘をさしながらしばらく頑張ったのですが、本降りになる前に引き上げました。駐車場近くまで戻ると雨もいよいよ本降りになり、お腹も空いていたので茶屋で炭火焼鳥丼を食べました。焼鳥丼。。。バードウォッチャーとしてあるまじき行為ですね(爆)
食事が終わるとちょうど雨があがりました。まだ時間があるので今度はデジスコに切り替えて再び草原へ。先ほどと同じ場所へ行きました。会えた鳥の種類も数もほとんど変わらず、しばらく初めての草原を楽しみました。下見と思っていたのにすっかり本格的な鳥観となってしまいました(笑)
夕方少し早目に引きあげ、宿にチェックインしました。名物"にごり湯"の天然温泉がある宿で、とてもいい風呂で良かったです。
※2004年8月1日の日記へ続く・・・
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